ハチミツは体にも肌にも良い効果を持つおすすめ食材として世間から注目を集めています。
マヌカヘルスや小林養蜂場などよく聞くブランドからマイナーなものまでさまざまありますが、どのハチミツにどのような特徴があるのでしょうか。
体にも肌にも良い効果を持つハチミツですが、よく聞くブランドからマイナーなものまで種類はさまざま。それぞれどんな特徴があるのでしょうか。
味を左右する産地や花の種類から選ぶ方法と、
選び方とは
ハチミツを選ぶ上で着目したい点はいくつもありますが、中でも重要なものは5つあるとの事。ハチミツの味を大きく左右する産地・花の種類からそれぞれの価格相場まで詳しくお伝えしていきます。
国産と外国産の産地で選ぶ
国産と外国産でどのような違いがあるかをご紹介します。
これは国内と海外の気候の違いが関係しています。
ハチミツは蜜に含まれる水分量が少ない程おいしいものが出来ます。しかし、日本は海外に比べ湿度が高く、水分の少ないハチミツの採取がとても難しい環境にあります。そのため、外国産ハチミツの水分含有量の基準が21%以下なのに対し、国産ハチミツの基準は23%以下と定められている基準に違いがあります。
日本に多く輸入されているハンガリーやニュージーランドの気候は湿度が低いため、ハチミツの生産に適していると言われています。そのため、多くのハチミツを採取する事が出来、また品質も高いものが多くあるそうです。
しかし、輸入されてくるハチミツは加工という点にマイナスポイントがあります。
海外産のハチミツは日本で商品化されるまでにある瓶詰めの工程で加熱されてしまうことがよくあります。ここでハチミツの持つ本来の栄養価や風味が損なわれてしまうのです。
加熱処理する理由とは、ハチミツの結晶化が関係しています。ハチミツは固まってしまったという経験をされている方もいらっしゃると思いますが、これは、ハチミツの主成分の1つであるブドウ糖が原因で起きる「結晶化」という現象です。
気温が14度~15度くらいのときに、10度ほどの激しい気温差があると固まりやすくなります。海外のハチミツを日本まで運ぶ主な手段は船です。海の上は日中はグッと気温が上がり、夜はガクッと気温が下がる、極端な温度変化があります。また、冷蔵庫で保管して出し入れすると、温度の上下で固まりやすいので、常温保存がお薦めされている理由はこれにあります。
『栄養価の高い』ハチミツですが、海外産の使用はこれに当てはまらない場合がありますので注意が必要です。
補足説明
非加熱のまま販売している商品はとても少なく、一般的なスーパーなどで入手は困難です。
国産はちみつなら安心と思うかもしれまんが、はちみつに関しては海外(ただしヨーロッパ、キルギス、ニュージーランド等)の方が優れています。
ヨーロッパには、はちみつの品質基準を定めた『はちみつ純正法』という食品法があります。
1976年に作られ、ミツバチへの投薬を禁止する、蜜源となる植物の農薬の規制、はちみつの糖度、酵素など厳しい基準が設けられています。
近年、ミツバチが激減しているのは、ネオニコチノイド系の農薬だといわれています。
ヨーロッパではネオニコチノイド系の農薬が使用禁止になる例が増えていますが、日本では逆に規制緩和の流れがあるそうです。
また、日本の養蜂ではより多くのはちみつを生産するため、病気予防としてみつばちへ抗生物質を入れたシロップを与えます。
当然、はちみつにも抗生物質が検出されますので、濃度を薄めるため、海外産のはちみつを混ぜていたという偽装が何度もニュースになっています。
これらは「国産という聞こえとがいいので安心して買ってもらえる」と販売されているようです。
もちろん、海外産なら安心というわけではありません。
日本で使われるはちみつの90%は中国産ですが、はちみつから抗生物質が何度も検出されており、ヨーロッパは中国産のはちみつを輸入禁止しています。
PM2.5などの大気汚染の中、その土地の花から採蜜したはちみつに影響があるのは容易に想像できます。
蜜源の花の種類から選ぶ
蜜源となる花は様々な種類があり、花蜜の種類によってはちみつの香りや色、味は変わります。代表的な『レンゲ』『アカシア』『マヌカ』を取り上げてご紹介します。
- レンゲ :
- 香り)ほのかなフローラルの香り
- 味 )まろやかな口当たりで癖がない味
- アカシア:
- 香り)フローラルの香り
- 味 )上品な風味で、すっきりとした味わい
- マヌカ:
- 香り)スパイシーな香り
- 味 )まったりとしてコクのある味
レンゲから採取
レンゲから採取されるハチミツは日本ではもっともメジャーなハチミツで『ハチミツの王様』とも呼ばれています。味に上品なコクがあり、他の種類に比べて柔らかくまろやかな触感が特徴的です。ほんのり香る花の香りと酸味も日本人の舌に合った素敵な味です。クセがほとんどないので、料理の隠し味や砂糖の代わりに使用されることが多いです。
アカシアから採取
アカシアから採取されるハチミツは低温でも固まりにくい事が一番の特徴です。
ハチミツは低温になると固まってしまうのが難点。これは、ハチミツに含まれるブドウ糖の特徴なのですが、このブドウ糖がアカシアのハチミツには少量しか含まれていません。その為、低温でも固まる事なくとろりとした食感を楽しむ事が出来ます。
また、クセがなく後味もすっきりとしているので、ハチミツを食べ慣れていない方でもおいしく頂けと思います。ハチミツ独特の喉が焼ける様な甘さがないので、トーストに塗るなどハチミツの味を楽しむストレートな使い方をされることが多いです。
マヌカから採取
マヌカはニュージーランドにしか自生していない木の1種です。最近よく耳にする『マヌカハニー』はこのマヌカから採取されるハチミツで、ビタミン群やカルシウムなど栄養価がとても高く、口や胃の中の菌や腸内のピロリ菌を退治する効果があると言われています。コクのある味わいながらハーブのようなさわやかな香りもあいまって、独特の風味を持ったハチミツです。
因みに、ニュージーランドでは薬としても使用されてきた歴史のある食材のようです。
複数の花から採取
これまでの1種類の花から集められたハチミツとは異なり、複数の花から集められた『百花蜜』というものがあります。
ハチミツを集めてくるミツバチは通常1つの種類の花から収集する習性がありますが、蜜の分泌量が少ないなど、なんらかの原因で複数の花から収集する場合があります。因みに、複数の花の蜜が混ざり合う事で独特の風味が生まれるため、モノによって味が異なり、扱いが難しいようです。
質感から選ぶ
サラサラしたもの、ドロドロと粘り気の強いもの、砂糖の塊のようなものが見られるもの等、ハチミツには様々な質感の違いがあります。これは、ハチミツに含まれている『ブドウ糖の量』が『温度』が影響しています。天然のハチミツは不純物がほとんどない上ブドウ糖の割合が多いので、14℃以下になると固まり始めます。
これは『結晶化』と呼ばれ、半液体状だったブドウ糖が個体に変化する事を指します。ハチミツが固まってしまうのはこのブドウ糖が結晶化する為に起こるのです。固まってしまったハチミツは14℃以上にすれば元の状態に戻ります。
ですから、ハチミツは冷蔵庫で保管するのではなく、常温での保管がお薦めです。
味わいで選ぶ
甘みが強い、さっぱりしている、まろやかである等、ハチミツの中でも味わいの違いがあります。食べ慣れるとそれぞれ味の違いが如実に感じられるそうなので、さっぱりしていて食べやすいアカシアやミカンのハチミツから入門し、分かるようになってから選んでみてもいいかもしれません。特に、クセの強いマヌカや菩提樹は好き嫌いが分かれることが多いです。
- 甘味が強い:レンゲ、トチ
- さっぱり :アカシア、ミカン
- コクがある:マヌカ、菩提樹
相場価格
- 安価:800円~2,000円
- アカシア・百科蜜など
- 売れ筋:3,000円前後
- 国産ハチミツなど
- 高価:4,000円~8,000円
- マヌカハニー(認定証付き)、菩提樹
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