ハチミツの種類と性質
ハチミツの種類は、主に「純粋ハチミツ」「精製ハチミツ」「加糖ハチミツ」の3つです。それぞれ含まれる栄養成分や味わいに違いがあります。味とともに健康効果も踏まえて選定する場合、成分が調整されてしまっている精製ハチミツや加糖ハチミツではなく、天然の純粋ハチミツがおすすめです。
純粋ハチミツ
- 一切加工されていない
- 栄養豊富ではちみつ本来の香りや味を楽しめる
精製ハチミツ
- はちみつ特有の色やにおいなどが取り除いている
- 加熱処理などにより栄養分はほぼ失われている
加糖ハチミツ
- 純粋はちみつに水あめやブドウ糖などを加えている
- 純粋はちみつに比べてはちみつ本来の栄養分が少ない
非加熱はちみつと加熱はちみつの見分け方
結晶化しているか
はちみつが白く固まることを結晶化といいます。気温が14~15度くらいで結晶化が始まります。ただし、全ての非加熱はちみつが結晶化するわけではありません。ブドウ糖が多い蜜源だと結晶化しやすく、アカシアはちみつのようにブドウ糖が少なく果糖多いはちみつだと結晶化しにくいようです。
成分表示を確認する
市販されているはちみつの瓶にラベルが貼ってあると思います。成分表示を確認して、「加糖ブドウ糖液」や他の糖類が添付されていないか、「精製はちみつ」も加熱加工がされています。OKなのは、「純粋はちみつ」だけです。しかし、前述したように「純粋はちみつ」と表示されていても加熱してあるものが多いので、注意が必要です。
色を確認する
非加熱はちみつは、濾過をする作業しか経ていないので花粉が含まれています。また、はちみつの酵素が発酵し続け、細かい泡が出ているため、透明感がない場合が多いです。もちろん採蜜した花の種類によっては、透明度の高いはちみつもあるので判断材料の一つとして考えてください。
そして、加工されたはちみつには、わざと透明度を低くするため、色を加えたり、焦げ付かせたりしている商品も残念ながらあるようです。店頭で香りを嗅げるようなら嗅いで、少し焦げ臭いような匂いがしたら、それは加熱されたはちみつです。
値段を確認する
非加熱はちみつは粘度が高いので扱いが難しく、時間と手間がかかっているため、加工されたはちみつより値段が高くなります。
スーパーなどで販売している安いはちみつは、生産性を高めるため加熱や加糖が行われたはちみつで、本物のはちみつではなく、単なる甘味を加えるものと思ってください。
海外産の天然で非加熱はちみつで、輸送時に温度が一定になるようコントロールされた商品の値段が高くなるのは当然です。
天然の非加熱はちみつは高級品ですが、賞味期限がないので長く楽しむことができます。
<非加熱はちみつの見分け方>
スーパーなどで市販されているハチミツは、色が薄いベージュ、もしくは濃いブラウンで、透き通っていて、チューブやプラスチックボトルに入れられた、下を向けて押すとサラッと出てくるような使いやすさを重視された容器に入れて販売されています。このサラッとしているのは、はちみつが加熱されているからです。
一方、非加熱はちみつの多くは瓶に入っていて、スプーンやハニーディッパーですくって取り出します。それは非加熱はちみつは固く、容器を傾けても出てこないからです。
非加熱はちみつはスーパーフードですが、加熱されているはちみつは単なる甘味を添加するだけのものと思った方が良いです。
はちみつの食べ方
- レモンに漬ける
- ヨーグルト・シリアル・ホットケーキにかける
- お肉にかける
- パンに塗る
- 砂糖の代わりに使う(コーヒー・紅茶に入れる)
- はちみつ湯
- ナッツのハチミツ漬け
はちみつ湯
「はちみつ湯」とは、お湯にはちみつを入れたもので、美容や健康に気を使っている方に人気がある飲み物です。
水は、体内の循環に関わるものですので、水分補給は美容や健康のために必要なことです。お湯や白湯の味が苦手な方も、甘いはちみつを入れることで飲みやすくなるので、楽しみながら水分補給できるのがメリットです。作り方は簡単でグラスに大さじ1~1.5のハチミツを入れて水300mlを少しづつ加えてハチミツを溶かします。レモンをしぼったり、アップルビネガーを加えたりしても美味しいです。
はちみつ湯を作る際には「純粋はちみつ」を使用するのがおすすめです。含まれている水分が少なく、比較的固さのある、少し濁りのあるはちみつです。
はちみつから匂いや色を取り除いて加工した「精製はちみつ」は、はちみつ本来の栄養素が壊れてしまっています。
また、「加糖はちみつ」は、はちみつにぶどう糖を加えているため、本来のはちみつの成分が薄くなってしまっています。
また、はちみつは45度以上になると、栄養素が壊れてしまいますので、できるだけ非加熱のはちみつを選ぶのがおすすめです。
韓国ではお酒を飲んだ後や二日酔いの時に症状を緩和するためによく飲まれます。はちみつには様々な健康効果があり、それが飲み過ぎた時にもいいとされているようです。調べてみると、はちみつに含まれている果糖がアルコールの分解を助けてくれる効果があることがわかりました。確かに、お酒を飲み過ぎた時にはちみつを摂取するのは理にかなっているようですね。
その他もハチミツには、様々な健康に良い効果があります。
- すぐにエネルギー源になる
- 疲労回復
- 滋養強壮
摂取時の注意
高温で加熱をしない
はちみつ中に含まれる栄養素は高温加熱に弱い成分が多数含まれています。高温加熱とは、調べてみると45度以上を目安にすると良さそうです。
室内の日が当たらない場所に保存する
はちみつの美味しさや健康効果をキープしたまま保存するには、室内の日が当たらない場所に保存しておくのがおすすめです。開封した食品の保存方法として冷蔵庫や冷凍庫を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、生はちみつは直射日光さえ当たらなければ、開封後であっても常温で問題なく保存できます。
金属以外のスプーンを使う
一日の摂取目安とは
1日に最適な摂取量はおよそ30g(大さじ2杯)で、朝、昼、晩の3回に分けて1回に10gずつ摂るのがおすすめです。40gまでなら健康に影響が出ることはないとが証明されていますが、それ以上の摂取は糖分の過剰摂取に繋がり、体重増加や下痢などの健康被害が出てきます。
アレルギー反応について
非加熱の生はちみつには花粉が含まれているため、花粉アレルギーの方は注意が必要です。非加熱のはちみつを食べ、アレルギー反応が出る場合があります。
生ハチミツの賞味期限
生はちみつはかなり日持ちする食品で、食品の中で唯一腐ることがないものとも言われています。
ただ食品には賞味期限もしくは消費期限を表示する義務が課せられているため、生はちみつの賞味期限は2~3年とされているのが一般的です。
常温で長期保存が可能ですが、長く保存することで生はちみつ本来の風味や香りは損なわれるため、その香り・風味を保てる期間として2~3年が設定されています。
摂取のタイミング
はちみつはいつ食べても良いですが、はちみつの効果・効能をしっかりと享受するなら摂取するタイミングを工夫すると健康効果が高まります。
朝にはちみつを摂取すれば脳と体にスイッチが入り活動しやすくなります。また、ブドウ糖にはリラックス効果もあるため、夜摂取することで快眠のサポートにも役立ちます。
寝る前に摂取するのであれば、炭水化物を過剰に摂取するのは控え、食事は寝る2時間前~3時間前までには済ませておきましょう。
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